私は小学生の頃、生き物に興味を持ったのですがわんちゃんやねこちゃんは飼えない賃貸の家に住んでいたので、観賞用という感じで金魚をホームセンターでかいました。最初は小さくて可愛らしい金魚だったのですが、7年ほどかけて大きくなりすぎて体長が約20センチになりました。小さかった頃は活発に泳いでいて、人が水槽の前を通る度にエサが貰えると勘違いして水面に寄ってきたりしてましたが、大きくなってからは水槽を大きくしてもジーッとしていてエサがふやけて沈んでくるのを待ってました。当時、私は高校受験を控えていたり思春期だったので悩みとか愚痴を金魚に話しかけては勝手に同情してもらってました。そういう時は気にして見ているからか、口をパクパクさせたりヒレを動かす回数が多いような気がして魚とでもコミュニケーションが取れたと思い込んでいました。
最愛のペットちゃんが亡くなった時のお話をきかせてください
金魚が亡くなったのは東日本大震災の時です。宮城県に住んでいて、津波は来なかったのですが揺れで水槽から水が大量にこぼれ、金魚も床に飛び出てしまいました。当時私は母と家から離れて安全な広場に出ていて、家に戻ってすぐバケツに水を汲んで金魚をうつしましたが、3日後ぐらいに亡くなりました。普段の水槽の水はカルキ抜きをしたり処理した水でしたので、環境がやはり悪かったようです。震災直後は水道から水が出ていたのですが程なくして水道が止まり、水を替えてあげることも出来なくなってしまい可哀想なことをしてしまったなと思います。後日、家の中の家具を戻していたりした時に、倒れたタンスの下から割れた水槽が見つかり、ここに金魚が留まっていたらもっと可哀想なことになっていたなと思い悲しくなったことを今でも思い出します。
あなたがペットロスになった時の状況や気持ちなどの体験談をきかせてください
とにかく病気や寿命ではないことで亡くしてしまった事に申し訳なさを感じていました。防げたかもしれないし、しょうがなかった事かもしれないし、どっちだったかはわかりません。両親は、水道が止まったことで水を替えてあげられなかったし川から汲んで来るにも大きな地震の後だから綺麗な水かわからない。長く生きたほうだよと励ましてくれました。たしかに、余震が続く中で人の事でもう精一杯なのに、金魚の水がどうだとか気にする事は難しかったと思います。わんちゃんやねこちゃんなどの触れ合えるペットを亡くした方のほうが辛いかもしれませんが、勝手に金魚に話しかけることを心の拠り所にしていたが為に、これからの事を思うと大事な友達を失ったような気分でした。
これからペットロスを迎える方に向けてアドバイスするとすればどんなことを言いたいですか?
どんなペット、どんな亡くなり方でも貴方のせいじゃない。そう思えるように、後悔しないように思い出はたくさん作ってください。思い出の中のペットが癒してくれるし、思い出すことがペットの為にもなると思います。写真もいいけど動画もたくさん撮っておいてください。動きとか鳴き声って思い出せなくなってしまうかもしれないので。あとはお別れしたあとの事を少しでも決めておくと心がラクになるかもしれません。ペット葬祭など、悲しいけど調べておくといいかもしれません。