ペットロス

【セキセイインコとの6年間】自分の半身を失った。残った半身には喪失感と悲しみが詰まっている。

 

私が20歳の頃、北海道で初めての一人暮らしをしている最中にセキセイインコを1羽お迎えしました。ショップにいたときはストレスで尻尾をかじっており、尻尾が全くない状態でした。その後、お迎えして徐々に仲良くなるにつれ、数か月後には綺麗な尻尾が生え、さらに、カゴの扉を開けてインコの名前を呼ぶと、すぐに飛んで自分の頭や手に乗ってくれるようになり、「私といる環境は快適だ」と言ってくれてる気がして嬉しくなりました。それから26歳までの6年間、北海道で一人暮らししていた時も、仕事の都合に実家に戻ったあとも、そして東京で一人暮らしを始めたときも、ずっと一緒に暮らしました。プライベートでつらいことや悲しいことがあっても、家に帰れば愛しいペットが自分に癒しを与えてくれたので、とても支えになりました。

 

 

最愛のペットちゃんが亡くなった時のお話をきかせてください

ある日ペットが急に体調不良になりました。一刻も早く動物病院に連れていきたかったのですが、正月期間中でどの病院もやっておらず、ペットには数日間体調不良をがまんさせてしまいました。私ができることは、ペットの体力消耗を防ぐために部屋を暖かくして、夜は早めに電気を暗くして、カゴにタオルをかけ、安静にできる環境を整えるだけでした。正月明けにやっと病院に連れていったころにはもう手遅れだったのか、治療した翌日朝、カゴにかかっているタオルをめくった時には、すでに亡くなってしまいました。 また、亡くなる前日深夜の話ですが、部屋を真っ暗にして静かにして過ごしていたら、ペットが突然鳴き出し、カゴから出たいアピールを始めました。普段部屋を暗くしてるときは鳴かないし、ましてや体調不良中もほとんど鳴かなかったので、その行動に驚きました。カゴから出すと私の手に乗り、そこから何をするわけでもなく、じっとしていました。都合の良い解釈ですが、きっとあれはペットから最期のお別れの挨拶だったんだと思います。

 

 

あなたがペットロスになった時の状況や気持ちなどの体験談をきかせてください

亡くなった時は勿論、喪失感による悲しみでいっぱいでした。亡くなった日の翌日には火葬に出したのですが、火葬までの間、亡骸を見つめては何度も何度も泣きました。 ですが、飼い始めたときからペットが自分より先に亡くなることはわかっていたので、ペットに「この飼い主と一緒にいられて幸せだった」と思ってもらえるように、毎日精一杯の愛情を注いできました。そのため、亡くなったあとも「もっと〇〇すればよかった」といった後悔はありませんでした。悲しい気持ちはありつつも、「今まで一緒にいてくれてありがとう」という感謝の気持ちをもって送り出すことができたので、天国にいるペットも、きっと私と同じ気持ちでいてくれてるだろうと思いました。ペットはいなくなっても、ペットと過ごした宝物のような時間はなくならないので、これからも思い出を大切にとっておこうという結論に至り、ペットロスから数週間で立ち直ることができました。

 

 

これからペットロスを迎える方に向けてアドバイスするとすればどんなことを言いたいですか?

まずは悔いのないように毎日精一杯の愛情を注ぐことだと思います。ペットが亡くなったときに「もっとああすれば、こうしておけばよかった」という後悔は自分を苦しめるこおになります。そうならないために、やってあげたいことは全部するべきです。また、ペットが亡くなってしまっても、ペットと過ごした時間までなくなってしまうわけではありません。それは思い出となって自分の中で生き続けます。ペットロス中はとても孤独を感じますが、ペットは自分の中で生き続けている、独りに戻るわけではないということを念頭に置いておくのがよいと思います。

 

 

 

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